こんにちは。帝王切開で双子を出産したサトエツです。
妊娠して赤ちゃんを授かったら、とても嬉しいですよね。それが双子ともなれば喜びは2倍!?・・・それとも、不安でいっぱい???
わたしは、どちらかというと後者でした。
双子を含む多胎の妊婦さんには、お医者さんからまず『リスク』の説明をされてしまいます。妊娠中のリスク、赤ちゃんの成長に関わるリスク・・・
「普通の妊娠よりはやはり大変だよ、気を付けてね」という意味なのでしょうが、あまりに説明がいっぱいで、ちょっとしたことでも不安になっていました。
その中でも特に心配になってしまうのが“出産”ですよね。
少しでも不安を和らげるために、徹底調査した結果わかった
- 一人(単胎)の赤ちゃんを産むときと違いはあるの?
- 陣痛は二人分?痛いのかな?
- 自然分娩でも産めるの?
を、私自身の経験も交えてご紹介します。特に私自身、「痛み」が苦手で、陣痛に対する恐怖心が強かったので、その点は特に調べました(そして、実際にどうだったかは、後述します)。
色んなことが明確になれば、不安も少しはスッキリします。楽しみな出産に向けて少しでもお力になれますように。
術後の痛みがまだ続く…という方はこちら。
もくじ
双子の妊娠には3種類ある
双子の妊娠というと、一卵性と二卵性の違いがあるのは一般的にも知られていますが、”出産”を考えたときの双子妊娠の種類には下記の3種類があります。
名称 | 割合 | どういう状態? | リスク |
---|---|---|---|
二絨毛膜二羊膜双胎(DD) | 25% | 赤ちゃんの部屋も胎盤もそれぞれある | 低い |
一絨毛膜二羊膜双胎(MD) | 75% | 赤ちゃんの部屋はそれぞれで胎盤は共有 | 中間 |
一絨毛膜一羊膜双胎(MM) | 1% | 赤ちゃんの部屋も胎盤も共有 | 高い |
文字として見ると難しい感じがしますが、お母さんのお腹の中での胎盤と羊膜(赤ちゃんの部屋)の関係を表わしています。
どのタイプかによって妊娠中や出産時のリスクの高さが異なります。
DDがリスクとしては一番低く、MMのタイプが一番リスクが高いとされています。
双子妊娠中の生活
双子妊娠の場合、妊娠中の『安定期がない』と言われています。
よく聞く注意点は、下記のようなものです。
- お腹が張りやすくなる(子宮収縮は早産のリスクにつながります。)
- 妊娠高血圧症候群(単胎妊娠に比べ3倍のリスクがあると言われています。)
双子のお母さんのお腹は、単胎のお母さんの1.5倍くらいの早さで膨らんでいきます。なので、妊娠8か月ごろのお母さんのお腹は、単胎のお母さんの10ヵ月とほぼ同じ大きさです。妊娠の後半になるほど、赤ちゃんは加速度的に大きくなっていくので、双子のお母さんは、出産時に腹囲が100cmを超えていることも珍しくありません。
そんなお腹を抱えての日常生活は、はっきり言って修行です。お腹には、「赤ちゃん×2&羊水&胎盤」で、個人差はあるけれど、常に7~8㎏の重りを抱えて生活している状態です。どんな体勢になるにもお腹を気遣って、ゆっくりと、そろりそろりと動きます。
わたしの場合、歩くだけでも手でお腹を支えながら歩いていました(お腹のところで両手でスイカを持って歩くイメージ)。出産間近になると、スタスタ歩くなんてとても出来なくて、少し歩いては一休み、また歩いては一休み、の繰り返しでした。
双子妊娠と管理入院
早産のリスクや母体の安静を確保するためか、双子の妊娠の場合は、管理入院を設定する病院も多くあります。
わたしがお世話になった病院では、
「どんなに順調でも妊娠28週目以降は管理入院です。」と言われました。
管理入院の基準は病院の方針によって様々だと思います。出産をする病院が決まったら、きちんと確認しておくとよいですね。
我が家は双子の上にもこどもがいるので、入院期間を出来るだけ短くしたかったのですが、そこは聞きいれてもらえませんでした…。お腹の赤ちゃんの安全が最優先なので、当たり前といえば当たり前ですが。
ただ、もし急に破水や陣痛が起こっても、病院にいればすぐに対処してもらえるという安心感はとても大きいものでした。
また、当時2歳の娘がいる自宅での”安静”は不可能だったでしょう(^^;)
家族に不便をかけたりはしましたが、入院中のようにのんびり過ごした日々は2度とないと思います。
双子の出産の流れは?
出産は自然分娩?帝王切開?
条件が合えば選べるそうです。自然分娩を選べる条件としては
- 母子共に経過が順調で健康である
- 妊娠34週以降である
- 赤ちゃんたちの推定体重が1800g以上である
- 赤ちゃんが二人とも頭を下にした状態でおなかにいる(『逆子』でない状態)
- 前回の出産が帝王切開でない
こちらにあげた条件も、病院によってちょっとずつ違っていたりもするようなので、出産をする病院に要確認です!
基本は計画出産?!
条件が合えば自然分娩と帝王切開を選べると書きましたが、自然分娩といっても双子の場合は計画出産となることが多いようです。
多胎妊娠は子宮が大きく伸びているため陣痛を感じにくかったり、微弱陣痛になりやすいと言われています。陣痛の頻度が定期的でないと、出産に至るまでの子宮収縮に誘導できず、赤ちゃんを胎内から押し出すサポートがうまく出来ません。
そのため、陣痛促進剤を使用してある程度決められた日に出産をする「計画出産」となることが多いようです。赤ちゃんの身体機能が成熟するといわれる37週、出来れば38週まではお腹の中にいて欲しいので、37~38週ごろに予定日を設定することが多いです。
ただ、「双子の出産は36~37週になることが多い」という話も入院中の病院で聞きました。
やはりお腹が大きく膨らむ分、早めに陣痛がくる人も多いようです。
【体験談】双子を出産するときの陣痛のリアル
さあ、産むぞ!(自然分娩の場合)
計画出産の場合、陣痛は陣痛促進剤によって誘発します。薬の効き目や陣痛の強さといったものは、もう個人差としか言えないようです。このあたりは単胎の出産と変わらないですね。
陣痛の痛みは、『腰派』『お腹派』と分かれるようです。こちらのサイトでは、陣痛の痛みを“一言”で表してくれています。
- 腰を金属バットかハンマーで殴られまくる感じ
- (子どもが4000g近くあって大きかったせいか)赤ちゃんが下に降りてこようとするたびに腰や骨盤がみしみしってなるのがわかって「砕ける!!」と思ったほどの強烈な痛み
- お腹と腰のあたりをブルドーザーで何度も轢かれてる感じ
- 陣痛のたびに腰にお相撲さんが3人くらい乗ってくる感じ
- トイレの無い電車で史上最強の下痢痛を我慢しながら到着先の見えない駅を待つ感じ。しかも各駅停車
- ボーリングの玉が出そうな究極の便秘の痛さ
- 下痢になった腹痛を1000倍位にした痛み
- 今までにない生理痛と腹痛(下痢)が一緒にきた感じ。お尻の穴の内側に林檎とかグレープフルーツくらいのウンチが待機してて、出したいのに出させてもらえない感じ
- お尻から下腹部にかけて激痛ロケットがボーン!!!!!
引用元: ママスタセレクト
わたしは帝王切開での出産だったため、陣痛未経験なのですが、こんな痛みに耐えたお母さんたちには尊敬の念でいっぱいです。
わたしだったら、耐えられない気がします。
双子出産の通常の出産と違う点としては、陣痛は2回きます。数分から数十分後に2回目の陣痛が来ることが多いそうです。陣痛の痛みは子宮口が開くときの痛みなので、1人目で開いてしまえば2人目の陣痛はそれほど痛くないというコメントが多いようです。
『自然分娩で双子を出産しました。2回陣痛はきました。
ですが2回目は、子宮口もひらき、産道も広がってるので、先生の「はい、いきんで!」の言葉でいきんでさっくり生まれてきました。二人目は逆子だったので、先生が手を突っ込み!お尻をつかんで引っ張り出してくれました。
1人を出産するのも双子を出産するのも両方を体験した友達曰く、双子の方がひとりひとり小さい傾向にあるので、でかい1人を生むより楽とのことでした。』
『2回陣痛があります。
というか双子の場合、子宮がのびきってしまって普通に陣痛は起きないそうなので、促進剤を点滴して陣痛を起こしました。
既に子宮口は全開になっているので2人目の出産はクライマックスから始まる感じです。実際4回くらい力んで出産終わってしまいました。
出産しながら、出産って子宮口が開くまでが大変なんだなぁと思いました』
引用元: Yahoo!知恵袋
他にも、「痛みは変わらないけれど、(2人目は)時間が短い分楽勝でした!」なんてコメントされている方もいました。
ただし、一人目を出産した後に子宮内の圧が下がって陣痛が弱くなってしまい、お産が進まなくなるなど、赤ちゃんに危険が及ぶ可能性がある場合は、二人目から緊急帝王切開となることもあるそうです。この場合、自然分娩による陣痛と、帝王切開による後陣痛の両方を経験することになります(後陣痛については後記)。
さあ、産むぞ!(帝王切開の場合)
帝王切開の場合、単胎出産で帝王切開をする場合と流れは同じです。
なるべく長くお腹の中にいてもらいたいので、「手術日までは出てきちゃダメだよ~」と念じながら過ごします。経過が順調なら、手術日は37~38週に設定されることが多いので、陣痛を経験しないまま手術日を迎える方も多いと思います。
手術日よりも前に陣痛がきた場合は、緊急帝王切開として手術日が早まります。その場合、陣痛とわかれば即座に手術の準備にとりかかり、麻酔などが施されます。なので、陣痛の痛みに悩まされことはないようです。
しかし、夜中に陣痛がおきた場合など、病院側の準備に時間がかかってしまうような時は、準備が整うまで待機することになり、痛みの度合いが進んでしまう人もいるようです。
帝王切開では、半身麻酔をかけて行われるので、手術中の痛みはありません。また、手術まえに麻酔を注入する管を体にいれていますので、出産後もその管を使って麻酔の注入をすることができます。この麻酔によって、術後や後陣痛の痛みを和らげることができます。
双子の出産後は?後陣痛との戦い
赤ちゃんが無事に産まれました!よかった!
伸びきったお腹はブヨブヨですが、ぺたんこになったお腹を触ると不思議な感覚になります。確かにココ(お腹の中)に居た存在が、病院のベッドですやすや眠っています。
ですが、お母さんの体はここからが大変です!
妊娠中に膨らんだ子宮は急激に収縮し、元の大きさに戻ろうとします。そのときの痛みが後陣痛なのですが、双子の場合は子宮の膨らみ方が単胎よりも大きいため、戻ろうとする力が大きいと言われています。
母体を回復させようとする働きによる痛みなので、避けては通れません。後陣痛は、多くの方が出産後3日程度で痛みを感じなくなるようです。
痛みの度合いは個人差があるようですが、多くの病院では鎮痛剤を処方してもらうことができるようです。わたしの病院でも鎮痛剤を処方してくれましたし、帝王切開手術後は麻酔注入のチューブをつけたままのため、こちらの麻酔でも痛みを緩和することができました。
まれに薬の効きが悪く、ものすごく痛い思いをする人もいるようです。
こちらのレポートを書かれた筆者さんも大変な思いをされたようで・・・
双子出産の後陣痛が壮絶すぎる! 麻酔スイッチを握りしめた数日間
ただ、3人目の時はほとんど痛くなかったようなので、個人差というだけではなく、“同じ出産”はないんだなぁと改めて思います。
双子を帝王切開で出産した、わたしの場合
わたしが双子を妊娠した時は、子宮頸管が短くなってしまったために、妊娠26週目から管理入院となってしまいました。
第1子の妊娠時には感じたことのなかった”お腹の張り”も双子のときに初めて感じました。
歩いているだけで息があがるなど、単胎妊娠よりも明らかに体への負担を感じました。
双子の妊娠は「リスク」がいっぱいなのを身をもって経験しました。
後陣痛は、麻酔の力をうまく借りれたので、紹介してきたような地獄は見ずに済みました。
貴重な経験もたくさんしました。
お腹の右と左で違う胎動を経験した人は多くはないでしょう。
赤ちゃんが2人写ったエコー写真もかわいいですよね。
単胎の臨月よりも更に大きな真ん丸のお腹、いっぱい写真を撮りました。
ちょっと人に見せたくなる大きさじゃありませんか?
双子の妊娠・出産・陣痛、まとめ
- 双子妊娠の出産でも条件が合えば自然分娩か帝王切開か選べる
- 自然分娩の場合でも計画出産になることが多い
- 自然分娩の場合、2人目を産むために陣痛は2回くる
- 2人目の陣痛は痛みを感じにくいことが多い
- 帝王切開の場合、予定日よりも早く陣痛がくると緊急手術になる
- 単胎妊娠よりも子宮が大きく膨らむため、後陣痛は痛くなりやすい?!かも
赤ちゃんたちが産まれてくるまで、入院や陣痛など不安や心配もたくさんあると思います。
一つ一つに正解があるわけではないですが、少しでも不安を和らげられたら幸いです。
<双子特集!>
おしゃべりな長女(5歳)と、「やだよー」が口癖の長男(双子兄・2歳)、ちょっぴり泣き虫次男(双子弟・2歳)の母親やってます。
元はフルタイムのワーママでしたが、双子の出産を機に半労半主婦状態になりました。