こんにちは。実家にいるときは豆まきは落花生で行っていました。3歳男児、1歳女児の母、ななみです。
節分といえば豆まき。保育園などでも豆まきの催しが行われるので馴染み深い行事ですよね。
私には3歳の男の子と1歳の女の子がいます。特に3歳児はなんにでも興味を示す年頃で、頻繁に「なんで?なんで?」と聞いてきます。
よってもし「なんで豆まきをするの?」と聞かれても、
- 子供向けの説明の仕方が思い浮かばない
- そもそも私自身が豆まきについてよくわかっていない
- でも答えてあげられないと好奇心の芽を潰してしまうかも
という不安があります。
年中行事で馴染み深い節分の豆まきですが、その意味や由来について考える機会はありませんでした。そこでこの機会に豆まきについて徹底的に調べました!
この記事では私が調べた豆まきの由来とともに
- 子供向けの豆まきの由来の伝え方
- 豆まきについて楽しく学べるクイズ&絵本
をご紹介していきます。
同じようにお子さんから豆まきについて聞かれて困っている方はぜひ参考にして、子供の好奇心を満たしてあげて下さい!
赤ちゃんと一緒に楽しみたい方はこちら。
もくじ
大人向け!豆まきの由来と意味は?
まず教える側の大人が豆まきについて知っていないと、子供に分かりやすく噛み砕いた説明をするのは難しいですよね。
結論からいうと、
豆まきの由来は、追儺(ついな)という飛鳥時代に中国から伝わった厄払いの儀式です。
では、
- 鬼役がいるのはなぜか
- なぜ豆を投げるのか
このことを豆まきの由来である追儺についても含めて、順にご紹介します。
節分とは
最初に、節分とは
- 立春
- 立夏
- 立秋
- 立冬
の前日のことを指します。つまり、節分とは季節の分かれる日なんです。
でも豆まきなど特別な行事があるのは、立春の前日である2月3日の節分だけですよね。それはなぜかというと、
- 旧暦では立春の日から新年とされていた
- つまり、2月3日は今でいう大晦日にあたる
2月3日の節分の日は、旧暦で1年の締めくくりの日に当たるので節分の中でも最も重要な節分だとされているんですね。そして大事な締めの日に、新しい年に厄を繰り越さないよう2月3日に追儺(ついな)という厄払いの儀式が行われていました。
【関連記事】節分の由来や意味を子供向けに簡単解説!2月3日の起源が深すぎた
追儺(ついな)とは
では追儺とは
- どのような儀式だったのか
- どのようにして広まったのか
について簡単にご紹介します。
- 追儺とは、鬼の姿に扮した人を、弓矢を持った人が追い立て敷地の外に追い出すことで厄払いとする儀式
- 鬼を追い払うの意味で鬼やらいとも呼ばれた
- 平安時代まで宮中(現在でいう皇居)で行われていた
- それが節分に鬼を払う行事として、一般にも広がっていった
もとは宮中での大晦日の厄払いの儀式だったものが、節分に鬼を払う行事として一般に広まったんですね。
でもなぜ鬼役が必要で、鬼を払うのが厄払いになるんでしょうか?
鬼役がいるのはなんで?
今では厄払いというと、神社などで祈祷をしてもらうのが一般的ですよね。ではなぜ節分の豆まきには鬼役がいるのか。その理由は以下の通りです。
- 昔は今と違って医療や科学が発達していなかった
- 季節の変わり目(節分)は体調を崩しやすい
- 病気や災いなどの原因は邪気とされた
- 邪気=鬼と当てはめて、その鬼を季節の変わり目に払うことで厄払いとした
豆まきは鬼役がいることで、目に見える形で鬼=邪気を払う行事なんですね。
だから「鬼は外」というかけ声があるのか!と納得した私です。
【関連記事】「鬼は外、福は内」の意味とは?子供でもわかるよう簡単解説!
【関連記事】「鬼は外福は内~」豆まきの歌は?正しい歌詞と楽譜をご紹介
では続いての疑問。鬼を追い払うことは邪気を払うことというのは分かりましたが、鬼を払うのになぜ豆をまくんでしょう?
なぜ豆をまくの?
よくよく考えてみると、鬼を追い払う武器が豆というのは不思議ですよね。どうして豆なのか?
それにはこんな理由がありました。
- 五穀(米・麦・粟・豆・黍)には邪気を払う力があるとされる
- 豆は、魔(ま)の目(め)を潰すの語呂合わせで魔を滅するとされる
- 豆→まめ→魔滅とも語呂合わせができる
また、炒り豆を使うことで「豆を炒る→魔の目を射る」ともされるようです。豆は今でも栄養価の高い食品として重宝されています。加えて語呂合わせで言葉のパワーが重なるので、鬼を払うのには豆がぴったりなんですね。
こうして節分に豆をまいて鬼を退治することで、邪気を払って1年間の無病息災を願います。
これで節分の豆まきについて知ることができました。では、子供に分かりやすく伝えるにはどうしたら良いのでしょうか。
子供向け!豆まきの由来と意味を簡単にわかりやすく教えるには?
正直、豆まきの由来である追儺の話や邪気の話をしても子供には理解が難しいですよね。でもせっかく伝統行事に興味を持ってくれたのだから、その興味を失わないように答えてあげたいところです。
そこで
- 豆まきって何?
- 何で豆をまくの?
- 何で鬼なの?
という子供からの質問を想定して、その答え方の例をご紹介したいと思います。
豆まきって何?
まず、そもそも「豆まきってなんなんだろう?」と聞かれた場合です。この場合にはこのように答えてあげると分かりやすいです。
- 「これから1年健康で過ごせますようにって願いを込めて豆をまくことだよ。」
- 「むかしの人が考えた鬼さんをやっつける大事な行事なんだよ。」
追儺について説明しても難しくて混乱させてしまいます。なので「鬼さんをやっつけて、健康を願う行事だよ。」ということに重点を置いて説明をしてあげましょう。
なんで豆をまくの?
大人でもなぜ豆をまくのか不思議に思うのだから、子供もそのように疑問に思う場合もありますよね。この場合はこのように答えてあげると良いです。
- 「豆には栄養やパワーがすごくあるんだよ。」
- 「だから鬼さんも、目に入ったらどうしよう!って豆が怖くて逃げていくんだよ」
我が家の3歳の長男の場合ですが、語呂合わせについてはまだ理解ができません。歳の小さな子は同じようにまだ理解が難しいと思うので、それは省略して伝えてあげた方がわかりやすいです。
なんで鬼なの?
子どもにとっては鬼は怖いものというイメージで、鬼=邪気とは結びつかないかもしれません。なのでこの場合の伝え方はこのようにするとわかりやすいです。
- 「嫌な気持ちや悪いものって目には見えないよね。」
- 「それがたくさん集まると鬼さんになっちゃうんだよ。」
- 「だから豆をぶつけて、鬼さんに出て行ってもらうんだよ。」
これで「鬼=目に見えない悪いもの」というのが理解できると思います。鬼は怖いだけの存在ではないんだとわかることで、「鬼は外!」のかけ声も意味を持って言うことができますね。
ここまでのことは我が家の3歳の長男に教えてあげる想定で書きました。
お子さんの年齢や正確に合わせて、伝え方のアレンジもしてみてくださいね。
保育園で怖い鬼を登場させるねらいとは?
以上が子供にわかりやすい豆まきについての伝え方です。
豆まきについて伝えるのに大事なのポイントは「節分の豆まきは悪いものを退治して1年健康で過ごせますようにという、昔の人が作ってくれた大切な日本の伝統行事なんだよ。」ということ。
伝統行事について学べる機会はそう多くないので、子供が興味を持ったのなら大事にしたいですね。
そんな大事な学べる機会ですから、「楽しみながら学んでもらいたいな。」という方も多いと思います。なので続いては楽しく学べるクイズや絵本をご紹介していきます。
豆まきをもっと楽しく!子供向けクイズ&絵本5選
節分の豆まきについて口頭でわかりやすく説明しても、印象に残りづらかったり途中で飽きてしまったりする場合もありますよね。そんな時は節分クイズや絵本で子供と一緒に楽しみながら学ばせてあげるのがオススメです。
こちらでは
- 節分クイズ3問
- 節分の絵本オススメ5選
をご紹介します。
節分クイズ
まずは節分クイズから。正確の回答は赤文字です。
第1問
節分にまくものはなんでしょう?
①豆 ②あめ玉 ③砂糖
正解はもちろん豆。このクイズの後に、前の項目の「なんで豆をまくの?」を教えてあげるとより印象に残りますね。
第2問
「鬼は外、〇は〇」に入る言葉はなんでしょう?
この正解は福は内。この場合も前の項目の「なんで鬼なの?」の答え方と合わせて、
- 「福は目に見えない、いいもののことだよ。」
- 「鬼さんと一緒に出ていかないように、福は内って呼びかけて家の中にいてもらうんだよ。」
と付け加えてあげると理解が深まります。
第3問
鬼が苦手な魚はなんでしょう?
①サケ ②イワシ ③マグロ
この答えがなぜイワシなのかというと、鬼はイワシの匂いが苦手なんだそうです。節分に柊鰯(ひらぎいわし)を門前に飾る風習もこのためなんですね。怖い鬼さんがイワシが苦手だというのは意外性があって子供も喜びそうです。
以上が節分クイズ3問でした。3択だと難しい場合には2択にしてみたり、オリジナルの問題を考えたりするのも楽しそうですね。
我が家の3歳の長男はまだ〇✕クイズくらいしかできません。
なので、「節分に投げるのは豆!〇か✕か?」というように楽しんでみたいと思います。
節分の絵本オススメ5選
続いてはオススメの絵本の紹介です。絵本の読み聞かせは最適なコミュニケーションでもありますし、子供も飽きずに楽しめるのでぜひ参考にしてみてください。
まめのかぞえうた(鈴木出版)
様々な表情を見せる豆たちのイラストが可愛らしい絵本。タイトル通りかぞえ歌になっている内容なので、お子さんとメロディーをつけながら読むとより楽しめます。
<購入者の感想>
- 4歳次女に読みました。本当は節分前に読んだらよかったなと思ったのですが。
まめの成長がリズミカルに覚えやすく書かれています。
口ずさみやすいので何度か読むと覚えてしまいそうですよ。最後に年の数だけ豆を食べることも書いてあります。来年こそ節分前に読むぞ。
- 豆の育つ様子・「ひとーつ」「ふたーつ」という数え歌の二つの見方ができました。
下の子にとっては、言葉の響きや豆の絵が面白かったようで、何度もリクエストされました。
上の子にとっては、豆の成長が勉強できました。小さな頃から、少し大きくなるまで、長く楽しめる絵本だと思いました。
おにはそと(金の星社)
子供の鬼が登場する、心が和む絵本です。ユニークな内容なので節分に鬼を怖がっているお子さんがいる方にオススメです。
<購入者の感想>
- 節分前に読みました。鬼が可愛くて、しかも親子。「おにさんこちら、手のなる方へ」こう言って遊びたくなります。
去年はパパが…かわいい鬼って怖くないんだね。と、去年の節分を思い出したり、怖かった節分にちょっと安心したりと、節分の気持ちを高めるのにとてもいい1冊でした。
- 節分シーズンにぴったりな絵本です。せなけいこさんのイラストが好きな方にもおすすめです。
人間の子供に鬼の子供,やっぱり子供は子供同士で楽しいのでしょうね!
「鬼=怖いもの」と思っているお子さんは,こちらの絵本でまた鬼の印象が変わるかも!?
おなかの中におにがいる(ひさかたチャイルド)
自分の中にある良くない部分を「お腹の中の鬼」と表現した絵本。お子さんと「○○ちゃん(くん)の中にはどんな鬼がいるかな?」「ママ(パパ)のお腹にはどんな鬼がいる?」と会話を楽しんだ流れで、豆まきも楽しくなりますね。
<購入者の感想>
- 豆まきといえば、家の中に鬼が入ってこないように豆を投げるイメージだったのですが、このお話では、『鬼はお腹の中に居る』という設定。なんともナルホドでした!
めんどくさがりやのおに
くいしんぼうのおに・・・
ほんとだ。私のお腹の中にも居そう(笑)
娘は、「私のお腹の中の鬼は、優しい鬼が居るの?」って、それじゃあ、追い出すに追い出せないよ(笑)
私のお腹の中の鬼たち、今年の豆まきでは、何としても追い出したいです!!
- おなかのなかにおにがいるから、こどもはいろいろ困った行動を取ってしまうのね。
うちの子にも正直おにがいるなーと思う時があります。こどもに言わせると、お母さんにも!となるのでしょうけど(笑)
節分シーズンにいい絵本ですね。おなかの困ったおにを追い出しましょう!
鬼といりまめ(佼成出版社)
伊豆地方などに伝わる豆まきの由来を物語にした絵本です。お母さんが鬼から娘を助けるために知恵を絞って、鬼を追い払うお話です。物語なので節分の時期に限らず楽しめます。
<購入者の感想>
- 節分に豆をまくいわれが物語になっています。
泣く泣く鬼の嫁になったお福と、娘・お福を案ずる賢い母。
最初は菜の花の種が登場し、どこで豆が絡んでくるかと思ったら・・。
ネタバレしたら面白くないからぜひぜひ読んでください。
なぜ鬼に向かって豆をまくのか。そして、たかが豆で、なぜ鬼は逃げていくのか謎が解けます。
- 行事むかしむかし話の二月「節分」の由来のお話です。
このお話は、伊豆や東京都下の桧原村などに伝わるものをまとめたものだそうです。おふくを思う母親の愛情が伝わってきます。
鬼も結構純情で、可愛いおふくと生涯連れ添っていきたい気持ちが伝わってくるのですが、やっぱりおふくは人間と暮らせてよかったです。
煎り豆で豆まきをする由来を知ることが出来てよかったです。黒い輪郭が強いインパクトのある絵が魅力です!
せつぶんだまめまきだ(教育画劇)
節分の由来や豆まきの意味、柊鰯などの節分の風景について子供向けにわかりやすく説明をしてくれている絵本です。親子で節分について一緒に学べる内容になっているのでオススメです。
<購入者の感想>
- 6歳次女に読みました。節分の由来がとてもわかりやすく書かれています。
今ではやる家庭は周りでは見られませんが、いわしの頭を切り取って、串に刺し、柊の枝と一緒に戸口にさしておいた理由なども書かれていて、とても勉強になります。これから節分の本を読まれる方も多いと思いますが、これはおすすめです。
- 子どもに、節分の由来や意味を教えるのにもってこいの一冊。節分の前に、この本を読んであげたら、より分かりやすいのでは・・と思います。
節分関係の絵本をいろいろ読み聞かせたところ、これが一番良かったです。文章は難しくないので、小さいお子さんにもおすすめです。
以上がオススメの絵本5選です。
絵本ならいつでも伝統行事について触れることができますし、ぜひお子さんに合った絵本を見つけてみてください。
私は3歳の長男が興味を持ちそうな表紙の「おにはそと(金の星社)」を検討しています。
もっと絵本を知りたい方は!
最後に「絵本だとちょっと時間がとれないな。」という方に、節分の豆まきについての解説動画を1本ご紹介します。
【まとめ】豆まきの由来と意味を子供向けに簡単に解説
では、ここまでのことをまとめます。
- 節分の由来は追儺という厄払いの儀式。
鬼役がいるのは、鬼=邪気であり豆まきはそれを払うための行事であり、豆をまくのは豆に鬼を払う力があるとされているのに加えて語呂合わせで言葉にも力があるから - 子供には、以下を念頭にわかりやすい言葉で答えてあげる。
「節分の豆まきは悪いものを退治して1年健康で過ごせるように、昔の人が作ってくれた大切な日本の伝統行事なんだよ。」 - クイズや絵本などで楽しみながら学ばせてあげるのもオススメ
子供が伝統行事に興味を持つのはとても良いことです。ちゃんと答えてあげて子供の好奇心を育てながら、節分の豆まきを楽しみたいですね。