コンニチハ。自由研究では工作や調べ物が好きな『よし』です。
いろんなツールを使える大人になり、いま自由研究をしたらさぞかし楽しいだろーなーと思いますよね。
ウチの子どもは夏休みの自由研究を自分でやり遂げて偉い!と思っていたところ、他の子どもの研究発表を見たら、とても子どもだけで出来たとは思えないレベルの作品がたくさんあって。。。
「えっ?そんなのアリ!?」と勝手に衝撃を受けていました。
自由研究は子どもが自分の力で取り組むことに意味があると思っていたのですが、
- もっと関わるべきだったのか?
- 関わる程度は?
- 実際、よその家はどうしているのか?
- 学校の考えは?
などなど、たくさんの疑問が吹き出しました。
そこで、夏休みの子どもの自由研究には、親はどのようにどれくらい関わればよいのか?について徹底調査したので紹介します!
これで安心して、次の夏休みと自由研究を迎えましょう!
もくじ
自由研究に親の関与は必要? 関与するならどれくらい?
- 親の関与が必要なのか?
- どれくらいの関与が望ましいのか?
この点について考えるにあたって、前提として「そもそも、自由研究はなんの為に出されているのか?」を理解する必要があります。
自由研究の目的、狙い
学校の授業の各科目と違い、分野も特定されていなくて、実験、観察、調べ物や工作など、幅広いことができますよね。
まさしく『自由』です。つまり、テーマは無限。
夏休みなどの長期休暇の時に出されることが多いので、ある程度の時間をかけて集中して取り組むことができます。自由研究の狙いは、個別の科目に属さない総合的な学習として、
- 自分で取り組むテーマを決める
- 全体の計画を立てる
- 準備する
- 実行する
- まとめる
と、一連の流れに取り組むことによって個人の興味や能力を伸ばして育てることです。この活動は、課題が発生した時の分析や解決することだけでなく、派生して親を含む周囲と関わることなど、多くの学びがあります。
目の前の一回の自由研究をどう乗り切るかではなく、ここで得た経験がその後の高等教育での学習や人生に影響する可能性を含んでいます。
自分で取り組むことを決めて動くということは、自発的な活動を促す仕掛けであり、問題解決能力を作り、全体を自分で進めていくという個の力を高めることができます。
また全体をやり遂げることで、何かを自分の力で『完成させた』という成功体験、達成感を味わうことになり、これは人間的な成長には大きな価値があります。
時には上手くいかなくて挫折感を味わったり、失敗してしまったりもあるでしょう。物理的に実現が不可能で、やることを変えなければいけなくなったり、諦めるということを学ぶ経験になるかもしれません。
と、そこまで考えられて色んなキッカケも与えてくれる仕組みなので、宿題としてやらされている感を持ってやるよりも、どうせなら興味を持って楽しみながら取り組めたら、とても良い制度なのかもしれませんね!
自由研究、親の関与は必要なのでしょうか?
各家庭で何を重視するかは異なります。
自由研究を
- 宿題として『こなす』という考えもあれば
- キッカケと捉えて積極的に『活用しよう』と考えることもできる
それによって、関与が『必要か否か』の判断は変わりますね。
私の個人的な考えでは、その年代にあった課題として与えられることに無駄なことはないので、純粋に自由研究の効果を活かそうとするならば、一生懸命に真摯に取り組むのがベストと思っています。ひょっとしたら子どもが自分の将来の進路を決める原体験になるかもしれません。
ということは、自由研究を宿題として『こなす』のではなく、子どもが『自発的に楽しみながらやる』ことに意味があるので、親としては可能な範囲の中でサポートする・関与するのが、子どもにとってもいいんじゃないだろうかと思っています。
子どもの夏休み、親は夏休みではありませんがー!
ご家庭によっては、受験勉強などで自由研究どころではないということもあるでしょう。あまり労力を掛けずに済ませてしまいたいですよね。自由研究を助けてくれるキットも販売しているので、必要最低限の対応で済ますことも出来る時代になりました。
一方で最近の受験は、発想の柔軟性や応用力を求められるなど、人間の経験を問われる傾向にもあります。
親として判断が悩ましいところです。
自由研究への親の関与、実は状況によっては、ある程度は必要です。
関与することが全て駄目ということはありません。どの様な時に、親として関与したらいいでしょうか。
自分だけで解決できない様な、完全に行き詰まる、途方に暮れてしまう様なケースはフォローしてあげてください。
低学年の場合、テーマの探し方が分からない、何かを調べると決めてもその調べ方が分からない、研究のための道具(デジタルカメラなど)の使い方が分からないことがあります。そいう時は、一緒に考えを掘り下げたり、方法をアドバイスしたり、研究の成功に近づける様に道具の使い方を伝えることは、良いサポートです。
では、子どもの自由研究に親が関与するならどのくらいまで?
自由研究の目的は上記で見てきました。また各家庭の状況によって、自由研究の捉え方が違います。
純粋な考え方だと、子どもの成長を考えた時に、自由研究の殆どを親がコントロールしてしまうと、子どもの意欲や気づきを奪ってしまうことになり、自由研究をすることの目的を達成できなくなってしまいますね。
考えること、実行すること、体験すること、困ること、工夫すること、成功すること、それらの経験が子どもにとって大切なはずです。
では、私の様な悩める親はどのように関与したらいいのでしょうか?? もう少しケースごとの関与の方法を見ていきましょう!
自由研究の上手な親の関与の方法
自由研究に親として上手に関与するとは、どういうことでしょうか。
カワイイ我が子に、手取り足取り、全部教えてしまいそうになります!
果たして、どの様な内容を、どのくらいサポートするのが良いのでしょうか?
ここでは、各段階での関与について下記の順に見ていきましょう!
- テーマ選びへの関与
- 研究への関与
- 環境づくりへの関与
テーマ選びへの関与
自由研究のテーマ選びはとても重要、そして難しい。
実は、子どもにとって自由研究で何をするかを決めることは、とても難しいことなんです。
そのテーマが決まれば、子どもはどんどん突き進みます。何をテーマするかによって取り組みやすさも変わりますが、親が思っているよりも子どもは楽しみながら取り組めるものです。
親としては心の中で結果を予測しながら、子どもが楽しみながらできるもので、道筋が見える様なものを子どもが主体的になって選ぶことができたらいいですね。親としてやって欲しいこと、狙っていることに直接的に誘導するのではなく、あくまで子どもの関心ごとを聞き出しながら、あとは子どもが自分で推進する気持ちになれるものを一緒に探していきましょう。
少し難しいくらいのテーマがいいと思います。
- 基本的には自分だけで進められるか
- 期間内に終われそうか
- 必要な物や情報は揃えられそうか
など、一緒に考えられると自主性も高まります。
興味があることから、なぜ興味があるのかや、知りたい理由などを聞きながら、またその周辺のことへの広がりなども想像できると思考が発展しそうです!
内容によっては、科学館・博物館などへ一緒に行ってみるなど、専門的な知識に触れる機会を作ることも良いサポートになります。そこで生まれる親子の会話も重要です。一緒に自由研究の本を見ることも体験の1つで、自分で何かをする時の進め方の学びになります。
研究への関与
自由研究で何かを進めていく時、集中してしまって一連の流れを勢いでやってしまうこともあると思いますが、研究の成果を報告する為には、要所要所での記録を時系列で残すことも大切です。
終わってから、「そういえば、途中の写真を撮ってない!状況を記録していない」と、せっかく上手くいったのに後で焦らない様に、途中でアドバイスしてもいい内容でしょう。
学年が上がってきたら、テーマを決めた後に「これってどうなるのかなー?」などゴールの予測や、予想した結果に近づくために必要なことも考えて準備できると質の高い自由研究になりそうです。
途中で思った様な結果が得られていなかったり、違う方向に進んでいっている場合などは、「これって、最初の予想はこうだったっけ?」と、一度状況を踏まえて考え直す様な時間を作ってもいいかもしれませんね。
グイグイと「あれはできてる??」と直球で根掘り葉掘り聞くのではなく、あくまでも、そっとサポートのレベルですよ!
自由研究が上手く進んでいるのか、年代に合わせて少し離れた所から見守っていきましょう。
環境づくりへの関与
テーマが決まったら、全体の進め方も一緒に想像しましょう。
必要なものは集められるのか? 購入できそうか? 自由研究に必要なものの収集を手伝ってもらうことを子どもから周囲の人にお願いすることも学びです。
工具やパソコン・デジタルカメラなど、利用する道具の基本的な使い方は教えてあげる必要があります。危険なものでない限り、ある程度は使用も任せると、好きに触って考えたり、自分なりに調べたりと工夫をするので、それも派生した経験の機会です。
まだ知らない使い方(応用)のアイデアがあって、聞かれた場合は教えてあげましょう。
ちなみに…。一緒に自由研究でどこかに行くなら、こんな情報もあります。
こちらのホームページでは、自由研究に役立ちそうな施設が紹介されています!
リンク先のサイトの左側のメニューでエリアを絞り込んで検索してみてください!
探してみると、この様な紹介サイトはたくさんあります。子どもと一緒にテーマ探しをしながら活用してみてください!
ウチではこんなことやってます!
夏休みの自由研究ではありませんが、我が家では、現在中学二年生になった長男が小さな時から、毎年6月に全国で実施されている河川の水質調査に参加しています。
調査の手順に沿って、気温、水温、CODなどを、支給される簡易測定キットを使って測定して、事務局に報告しています。今は小学三年生の妹が引き継いでやってます。私はデート気分。
気温・水温を測って、時間を計って、水の成分を調査するのは子どもにやってもらっています。
これの何が役に立つかは分かりません。でもこの調査活動に参加することによって、河川の様子を観察することで環境について考える機会になったりと、ちょっとした経験ができていると思っています。
調査地点には魚や亀、水鳥がいたり、蛇が対岸から泳いで来てパニックになったり、綺麗な水草があったり、ゴミが捨ててあったり、平たい石を投げて水切りの遊びをしたりと、家にはない経験ができていると実感しています。
また、自分たちが調べるのはほんの少しの限られた地点だけだけど、同じ日に全国でも調査している人達がたくさんいて、その情報が報告書として戻ってくる。スゴイことだなと思います。
親の「やりすぎ」に注意しよう
子どもの成長を重視するならば、以下のことは意識しておくといいですね。
- 研究結果を誘導しない
- 聞かれたこと以上のことは教えない
あくまで主体は子どもです。親が主要な部分に関与しすぎると子どもが体験する機会を失い、成長するチャンスを逃してしまうかもしれません。。。
子どもが楽しみながら、自分の意思で試行錯誤し、自分で答えを導き出すことの達成感や喜びを自分の手で掴み取るチャンスです。その経験が、次のチャレンジに繋がります!
「程よい関与」の具体例とは、どの様に関わるのが良いのでしょうか。
- 進め方の計画表づくりの手伝い
- 呼ばれたときに手伝う
- 答えではなくヒントを教える
- 計画表を元に進めていてもうまくいかない場合、修正の必要を教える
自由研究において、親は黒子です。子どもが進めやすい様に一歩引いてサポートしましょう。常に『自由研究は、親の宿題ではなく、子どもの宿題』と意識できれば関与の加減を迷うことは少なくなるのではないでしょうか。
自由研究などへの親の関与、学校側はどう考える?
ここまで見てきた自由研究への親の関与、学校はどう考えているのでしょう?
自由研究には、子どもが主体的に動いて学校の授業だけでは得られない新しい体験を期待するものではありますが、親のサポートを受けることで、親や家族との関わりを生み、コミュニケーションの中で家族としての信頼関係を作ることにもなっています。
大袈裟に聞こえるかもしれませんが、その僅かなことの積み重ねが、人間形成になっています。
ですから、学校としては子どもの学習には親も関心を持ち、関わって欲しいと考えています。自由研究に限ったことではありませんが、家族の協力がある家庭なのかも見ています。
逆に関わりすぎて不自然な完成度の自由研究(筆跡や作品の精度)があったとしても、基本的にはペナルティを受けることはありません。自由研究に対する考え方は、家庭によって違うことも理解しています。
学校によっても多少違いはありますが、概ねこの様な状況ではないでしょうか。普段の担任の先生の考え方や校長先生の発言などから、どの様な教育方針でやっているのかも分かる部分もあると思いますので、学校とも密に連携できているといいですね。
親の関与100%で自由研究を完成させる方法 〜宿題代行業者の利用〜
自由研究への親の関与の是非は、各家庭で決めることです。もし100%関与するならば宿題代行業者を利用するという方法もあります!
宿題代行とは?
作文、絵日記、読書感想文、植物の観察、絵画、工作など、幅広く対応しています。
8月も後半になると注文が多くて、受け付けてくれなくなるケースもあるそうで、大人気なのが分かります。
利用方法は?
ネットには、たくさんの代行業者の情報が出てきます。
一部の法人を除き、各サービスのサイトから申し込む仕組みになっているところが殆どです。会わないまま依頼することが多いので、口コミなどで信頼できる業者を探しましょう。
宿題代行業者
代行業者は、個人でやっているところも多いですが、法人化しているところもあります。
業者によってスタッフの経歴は様々で、現役の学生アルバイトから大卒・院卒だけでなく、理系も芸術系の人材も揃えていたりします。宿題のレベル感や筆跡なども考慮すると謳っているところもある様です。
ちょっと調べていると、文部科学省が、大手のフリマサービス事業者と、宿題代行の役務の提供や完成品の売買を禁止する取り決めをしたとの情報もありました。
なお先生曰く、親が手伝った自由研究と代行業者がした自由研究は、見分けがつくそうです。さすが、先生側もプロ・・・。
【まとめ】自由研究の親の関与
最初は私も不安に思っていたことですが、次の夏は安心して迎えられそうです!
夏休みの終わり頃になって、子どもと一緒に焦るのではなく、夏休み全部を使って計画的にやろう!と思いを新たにしました。
まとめです!
- 子どもの自由研究について、ある程度の親の関与は必要(学校も承知)!
- 子どもの成長の為なら関わり過ぎない様に!
- 安全面は注意しましょう!
- 子どもとの関わりで近くで成長を見るチャンス!
子どもにとって夏休みは毎年やってきますが、実は一回一回が唯一無二のその年限りの夏休みです。
大切に過ごしたいものですね。
古墳と自然に囲まれた奈良県在住、中学3年生サッカー男子、小学4年生テニス女子の父。趣味は写真(子ども・風景)と健康テニス。現在は、息子が小学生時代に入っていたスポーツ少年団の指導者を継続中。