こんにちは。今年は娘に素敵な浴衣を!と思っているサトエツです。
わたしが小学生のころに着ていた浴衣は、和裁の得意な祖母が作ってくれたものでした。丈もちょくちょく直してくれていいたので、なんだかんだと中学生ごろまで着ていた記憶があります。
今思えば、丈を”直してた”というよりも、大きく作って、その時々のサイズに合うように調節していてくれたんだなとわかります。
浴衣は年に数回しか着ないものだから、出来るだけ長い間着れるように工夫したい。だけど大きすぎる浴衣を買って引きずってしまうのも困りますよね。
わたしは祖母とは違い、裁縫はほとんどしないので、ちょっとしたお直しなんかは裾上げテープ頼みです。とはいえ、浴衣に裾上げテープって使えるの?って感じですし、なんとなくですが、使っちゃいけない気がします。
そこで、裁縫が苦手な人でも出来る
- 子供の浴衣のお直しの方法
- 子供に浴衣をかわいく格好よく着付けるポイント
を調べてみました。
子供が夏のイベントを、浴衣で楽しむ姿を想像してみてください。さらに、子供が浴衣をかわいく格好よく着てくれていたら、親としてもうれしいですよね。
もくじ
子供の浴衣のお直しは「肩上げ」と「腰上げ」が肝
いきなりお直しの方法に入る前に、確認しなければならない事があります。まず、子供の浴衣と大人の浴衣では何が違うのか?を簡単に確認しましょう。
最大の違いとしては、「肩上げ」「腰上げ」と呼ばれる生地を折って縫い付けてある部分です。子供の場合、この「肩上げ」「腰上げ」使って、子供の身体の成長に合わせてサイズを調節することができます。
引用:きもの美ー。すがの 「お子さんのきものの縫い上げの仕方」
- 「肩上げ」は、浴衣の袖の長さを調節する
- 「腰上げ」は、浴衣の着丈を調節する
ための部分です。
スカートやズボンであれば裾上げをして着丈を調節するのですが、浴衣の場合は”腰”の部分で調節をします。大人の女性が浴衣を着る際の「おはしょり」に相当する部分です。
長い期間ジャストサイズを保って格好よく浴衣を着るためには「肩上げ」も大切なのですが、今回は子供が浴衣を『引きずらない』『着崩れない』ために重要な、「腰上げ」でのお直しを説明したいと思います。
持っている子供の浴衣、「腰上げ」あり?なし?
次に、お手持ちの子供の浴衣をチェックしてみましょう。
子供用の浴衣は、身長別で売られていることが多いです。なので、子供の身長に合わせた浴衣を購入した時点で、この「腰上げ」がされていて、着丈が調節されていることも多くあります。
全てこの通りではないですが、
- 100~130㎝の浴衣:腰上げあり
- 140~150㎝の浴衣:腰上げなし
で売られていることが多いようです。
これから購入されるかたは「腰上げ」があるかどうかも見てから購入すると、より長く子供に着てもらえる浴衣を選ぶことができますね。
お手持ちの子供の浴衣は、「腰上げ」ありでしたか?「腰上げ」なしでしたか?
ありかなしかでお直しの仕方が違ってきますので、それぞれご紹介いたします。
腰上げ「なし」の浴衣のお直し方法
「腰上げ」がない浴衣を着せる場合の選択肢としては、
- おはしょりを作りながら着付けるか
- 事前に「腰上げ」(=おはしょりを縫い付けた状態)を作っておくか
です。
大人の浴衣の着付けでもきれいに作るのが難しい「おはしょり」を、子供の着付けで作るのは、とても難易度が高いと思います。ましてや、腰ひもでおはしょりを長時間キープすることを考えると、断然「腰上げ」作りをお勧めします。
少し手間はかかりますが、事前に縫い付けておくことで子供に着せるのもグンと楽になります。
こちら、とてもわかりやすい「腰上げ」のやり方です。
「腰上げ」を作るときの目安ですが、まず、子供に浴衣を羽織ってもらって、大まかな長さを決めてしまいましょう。ピンなどを使って仮留めをしておくといいですね。
浴衣は着物に比べて短い丈で着るものです。特に子供が着る場合は、くるぶしが見えるぐらいが元気で可愛らしく見えるんじゃないでしょうか。
腰上げ「あり」の浴衣のお直し方法
既に「腰上げ」のされている浴衣の丈を直す方法をご紹介します。
この場合は2通りの直し方があります。
「腰上げ」そのものを作り直す方法
「腰上げ」の幅を変更する方法とも言えます。
今ある「腰上げ」を一度ほどいてアイロンをかけ、『腰上げなし』の時と同様の手順で「腰上げ」を作っていきます。
一から「腰上げ」を作り直すことになりますので、手間と時間はかかると思いますが、全体をバランス良く仕上げるのに良い方法です。
縫われている「腰上げ」はそのままで身丈を調整していく方法
こちら、とてもわかりやすい「腰上げ」のやり方です。
帯に隠れてしまう部分なので、大きな縫い目だったり、多少縫い目が粗くても誤魔化せるのが良いところです!
ただ、全体を見てバランスをとるわけではないので、「おはしょり」が長く、浴衣を着たときのバランスが悪くなってしまう場合があります。とはいえ、上記のサイトの方も書かれていますが、
子供が着る浴衣なので「おはしょり」が少し長いくらいはご愛嬌♪
こちらの方法だと、購入した浴衣が短かった場合にも対応できます!
【おまけ】裾上げテープを使った方法
袖上げテープを使った方法をおまけに解説しておきます。
なぜおまけかというと、
- 裾上げテープは厚手の布向けじゃない。着ているうちに剥がれて崩れる
- 裾上げテープは裾を上げる(短くする)ことしかできない。浴衣は子供の成長に合わせて下げる(長くする)必要がある
- 浴衣が劣化するかもしれない
以上3点から、裾上げテープは浴衣・着物向きではなく、おすすめできないためです。
ただ、どうしても裁縫が苦手という方向けに、やり方を解説します。
<必要な道具>
- アイロン
- アイロン台
- 裾上げテープ
<手順>
- 浴衣を裏返しにする
- 浴衣の丈を、仕上げたい丈に折り返す
- アイロンで形をつける
- テープは必要分より2~3cm長めに切る
- 折り返した丈の先をテープの真ん中にあてる
※ このとき、テープの裏表を間違えないよう注意 - アイロン(中温)で端から順番に押さえる
- 約20秒ずつ、しっかり体重をかけて押さえる
- 余ったテープの端は切り落とす
以上を解説した動画がこちら。
(男性用スーツを使っていますが、浴衣でも手順は同じです)
以上です。
裾上げテープで対応する際には、お祭りや花火を楽しんでいる途中にだんだんと剥がれてきて、長くなってくることを想定して、その場でピン留めできるよう安全ピンを持参することを強くおすすめします。
【まとめ】子供の浴衣の身丈調整法
子供の浴衣のサイズ調節と着せ方についてまとめてみました。
洋服とは違い、裾上げではなく腰や肩の部分でサイズ調節をするのは、和服である浴衣ならではですよね。
ポイントとしては下記の5点です。
- 子供の浴衣は「肩上げ」「腰上げ」で丈を調整する
- 「腰上げ」なしの浴衣は、「腰上げ」を作って着丈を直す
- 「腰上げ」ありの浴衣は、「腰上げ」はそのままで丈を調整する
- 子供に浴衣を着つける時は、「ぬき」は作らず裾は短めにする
- 帯は「兵児帯」や「作り帯」を使うと結びやすい
子供にぴったりサイズの浴衣が完成!
次に問題になるのは「着付けをどうやってするのか?」ですよね。それは次の記事で解決しましょう。
ちょっと余談になりますが、大人は、浴衣を着て腕を斜め45度に伸ばしたときに、袖口がどの位置にあるかで袖の長さが短いか長いかをチェックします。袖口が手首のくるぶしに半分くらいかかるとエレガント、手首のくるぶしが全部見えるとカジュアルな印象になそうです。
もし、子供の浴衣姿でもこだわりたい方がいらっしゃったら、「肩上げ」にもチャレンジしてみてください。
参考動画を貼っておきます!
おしゃべりな長女(5歳)と、「やだよー」が口癖の長男(双子兄・2歳)、ちょっぴり泣き虫次男(双子弟・2歳)の母親やってます。
元はフルタイムのワーママでしたが、双子の出産を機に半労半主婦状態になりました。