こんにちは、お京はんです。タイプの違う兄妹にそれぞれ留守番をさせてきましたが、その感想もそれぞれの個性が現れておりましたよ。
子供の留守番を検討するきっかけは様々かと思います。居住地域の学童が定員一杯で落選、思い当たる預け先が思い当たらない、子供を連れていけない用事など、事情に強いられて検討せざるを得ないこともありますよね。
うちは下の子が通う幼稚園のPTA役員になったことがきっかけで、小学2年生であった息子に留守番をさせることになりました。留守番は早いのかな?とも考えましたが、娘の通う幼稚園と息子の通う小学校は校区が違っていたため、やむを得ずのスタートでした。初めての留守番は、正直、親のほうがドキドキしていたかもしれません。
そのときの経験を踏まえ、最新の留守番事情も改めて徹底調査!
- 留守番開始のタイミング
- 留守番を始めるまでに親子で行いたい準備や練習
などをまとめました。
この記事が「我が子に留守番をさせても大丈夫かな?」とご心配中の親御さんの参考になり、ご家庭に見合うようカスタマイズされた留守番対策へとつながれば幸いです。
留守番が不安、見守りたい!という方はこちら。
小学生のお留守番はいつから?
結論から言えば、留守番を開始するタイミングは
- 小学1年生、もしくは学童終了となる4年生
のあたりが一般的です。
ただし、お子様の性格やご家庭の事情にもよりますので、上記の年齢はあくまでも目安であり、一概には一言えません。
もう少し掘り下げてみます。
・何年生からという決まりはない
日本は留守番に関する法の定めもガイドラインもありません。あくまでも親の独自の判断によって、子供の性格を考慮して開始しているようです。
ちなみに諸外国では、法律やガイドラインなどが存在しています。
例えば、アメリカでは2州、メリーランド州とイリノイ州は留守番の最低年齢を法律にて定めています。
- メリーランド州は、8歳
- イリノイ州は、14歳
そのほかの州にも親が参照すべきガイドラインとして、留守番させる際の考慮点がまとめられています。
一部、抜粋します。
- 7歳以下:時間の長さにかかわらず一人にすべきでない年齢。車の中、公園、裏庭であっても同じ。
- 8歳から10歳:1時間半以上は留守番させるすべきでない。時間帯は日中または夕方の早い時間に限られる。
- 11歳から12歳:3時間までなら留守番させることも可能な年齢。ただし、夜遅い時間や子どもが対処しえない事態の起こる可能性がある環境は避けるべき。
- 13歳から15歳:保護者なしで家で過ごすことが可能。ただし、一晩中でないこと。
- 16歳から17歳:場合によって2日間連続、保護者なしで家で過すごとが可能。
参照:When Can You Leave a Child Home Alone? (FindLaw)
そのほか、ニュージーランドやオーストラリア、イギリスなどにも法律やガイドラインは存在し、年齢のみに囚われるのではなく、こどもの成熟度を測る基準なども明記されています。
私たちが留守番について考える際の参考になりますね。
一方、日本には法における留守番の明確な定義はなく、保護者が法的責任として問われるのは留守番をさせたことではなく、留守番中に発生した傷害に対してとなります。
・学童は預けられても3年生までが多い
学童保育は元々、低学年のための預かり施設として設置されました。
その後、児童福祉法の改正により法の上では、6年生まで在籍可能となっておりますが、待機児童の問題や運営上の関係などから、現状は3年生までのところが大半です。
・みんなは何年生から留守番させてる?
実際に留守番を始めたタイミングはいつなのか?小学生の子供を持つママ達の意見を抜粋してみました。
・小学生高学年からですね。欧米では11歳以下の留守番は逮捕されます。
うちはマンションで、地下にゴミ捨て場もありますが、絶対に置いていきません。・その子の性質にもよりますが、ウチは下の子はしっかりしてて聞き分けよかったので3歳くらいから15分程度はお留守番できました。ゴミ出し、回覧板、外掃除、位から始めて、上の子の保育園の送迎に置いていくように。
ちゃんと聞き分ける子は、ストーブで危ないことしたりしません。時間的には15分から20分くらいのお留守番です。
上の子はママと離れるのがダメで、お留守番できるようになったのは小学生になってからかな。・私は少なくとも4歳を置いて買い物、は絶対にないです。悪さをしなかったとしても、火事になったら自力で逃げられるか?
急に体調が悪くなったら対処できるか?そういうことを考えると、まだ無理だろうなぁと思うので…。
何事もなく帰ってこれたら徒歩2分、でも途中で車にひかれて意識不明、とかなったらパパが帰ってくるまで数時間一人ですしね。そういう事に不安を感じてしまうタイプだったので、子ども連れて買い物行った方が気が楽だったから、低学年のうちは連れて歩いていましたよ。引用:Yahoo!知恵袋
・見てくれる人がいないのと、夫婦とも介護職で忙しいので、長女は小1から留守番させていました。
・4年、6年の子は1人でも長時間留守番させることはありますが、1年の子は1人では短時間、長時間の時は上の子と留守番させるようにしています。
・短時間であれば幼稚園の頃から留守番させてましたが、とんでもないとか言われましたし、小学校高学年でもさせない人結構いるみたいだし、留守番どころか学校の送り迎えまでしてる。
引用:Yahoo!知恵袋
小さくても必要があれば留守番をしていますし、子育ての方針によっては高学年でもさせていないようです。
【関連記事】子供の留守番はいつから?年齢よりも重ねてきた練習量が大事
留守番とは、主に家庭事情によって発生するもの。出来るようになるためには何をどう教えるのか?ということについて、考えていく必要がありそうです。
では、留守番が出来るようになるためにはどうしたらよいのでしょうか?
子供と一緒に留守番のルールを決めよう!練習しよう!
留守番をさせるにあたり年齢が気になるということは、想定外のことに対処できるか否かという考えが元になっていると思います。
そこで次に考えなければならないのは、どうすれば想定外の範囲が狭まるか?です。
そのためには、子供自身も予測ができるようになる習慣が必要。
留守番のポイントを押さえながら、子供と一緒に何度もシュミレーションを行うことで定着していきますので、まずは発想ゲームの感覚で取り組んでみてください。
一緒に行うことで、子供ならではの発想にも触れることができ、我が家ならではのカスタマイズが可能になります。
子供の安全を考えた上での留守番のポイントは下記3点となります。
- 大切なのは防犯の重要性を知ること
- 安全に過ごすためのルール
- まずは5分から練習することが大事
詳しく見ていきます。
大切なのは防犯の重要性を知ること
防犯上、最も気を付けなければならないことは、子供が自宅に1人でいることを悟られないようにすることです。
下記は、子供自身の身を守るための防犯対策として、必ず守らせたい6項目となります。
① 鍵を持っていることを分からないようにする
② 鍵を開けるときは、後ろに怪しい人がいないか確認する
③ 帰ってきたときは「ただいま」を言うようにする
④ 家に入ったらすぐに鍵(チェーン)をかける
⑤ 訪問者が来ても出ない、開けない
⑥ 電話がかかって来ても出ない
1つずつ解説していきます。
①鍵を持っていることを分からないようにする
下校中、カバンやランドセルなどに見えた状態でぶら下げたり、友達に見せびらかしたりしないように言い聞かせます。
特に初めての留守番をワクワクした気持ちで迎えている場合、鍵を持っていることが嬉しくてたまりません。
我が家の息子も下校中、友達に鍵をもっていることをばらしながら帰ってしまったため、その場にいなかった上級生の耳にまで友達を介し、情報が回りました。もし、これを不審者がどこかで耳にしていたら…と思うとぞっとしました。
ちなみに不審者達の多くは、子供の身なりや素振りから自宅の様子を想定して、犯行に至っているようです。
②鍵を開けるときは、後ろに怪しい人がいないか確認する
鍵を開ける前に必ず、後をつけられていないかを確認させます。
万一、怪しい人影に気付いた時は、躊躇わず、周囲の大人に助けを求めることを教えましょう。
③帰ってきたときは「ただいま」を言うようにする
普段から「ただいま」という習慣をつけておきましょう。声をだすことで、隣近所の注意を引くと共に、これから留守番することに気付かれにくくなります。
④家に入ったらすぐに鍵(チェーン)をかける
靴を脱ぐ前にすぐに鍵、出来ればドアチェーンまでをかける習慣をつけておきましょう。空き巣や不審者達は人目に付くことを恐れますので、手間取ると諦め、立ち去るケースもあります。
⑤訪問者が来ても出ない、開けない
セールスを装ったり、宅配便を装った不審者報告もあります。「応対は親が帰宅後に対応するから出なくても大丈夫」と子供に伝えておけば、子供は悩まずに済みます。
⑥電話がかかって来ても出ない
口車に乗りやすい子供に電話をかけ、自宅内の様子を伺う不審者がいます。また、親からの電話だと期待して電話に出てしまうこともあるので、留守番中の子供とのやり取りは、固定電話以外で連絡するなど、工夫することは可能です。
こちらに参考動画も併せてご紹介しておきます。こちらをご覧になると、6項目の必要性が十分、お分かりいただけると思います。
(引用:2017年8月9日放送 NHKEテレ1東京 子ども安全リアル・ストーリー「留守番の注意」)
安全に過ごすためのルール
防犯の次は、自宅内の安全確保を考えます。
自宅内の安全については下記の5項目がポイントです。
① 火は使わない。キッチンに行かない
② お腹がすいたときは準備してあるものを食べる
③ 困ったときはすぐに親に連絡する
④ 友達を入れない。親が不在の友達の家は行かない
⑤ 大きい地震があった時の避難方法と避難場所の確認
1つずつ解説していきます。
①火は使わない、キッチンに行かない
IHであったとしても、火災がおきない訳ではありません。キッチンは意外に危険なものが多く、事故だけでなく、怪我もおきやすい場所です。留守番の際は、原則立ち入り禁止としておく方が無難です。
我が家では、息子が留守番中、急にシュークリームを作りたいと思ったらしく、自分で調べてオーブントースターで作り始めたものの、丸焦げにしてしまい、トースターから煙が噴き出していたことがあります。
現場をみて冷や汗をかきました…。
②お腹がすいたときは準備してあるものを食べる
調理が必要になれば、キッチンに立ち入る必要が出てくるため、あらかじめ、食べ物等はテーブルの上などにセットしておきます。
ルールを破らせないための配慮は必要です。
③困ったときはすぐに親に連絡する
自己判断せずに、困ったときは親に相談を仰ぐことを徹底しておきましょう。
また、職場ですぐに電話に出れない場合、職場に電話をし、取り次いでもらうことを教えておきましょう。第三者を介して話をする練習にもなります。心配ならば、メモ書きを用意しておき、手順通りに会話をすれば大丈夫だと伝えておきます。
④友達を入れない、親が不在の友達の家は行かない
これはうちでも体験したトラブルですが、留守番をすることを友達に言ってしまい、学校帰りにそのまま押しかけてきた友人達が自宅で好き放題して立ち去られた経験があります。
この時は金銭に関わるトラブルではありませんでしたが、取った取られたなど、友人関係のトラブルは後々、尾をひきますので、基本、留守番の際は友達を招かない、また、親不在の友人宅へは行かないとしておくことをお勧めします。トラブルの内容によっては、責任を取りかねる結果となります。
⑤大きい地震があった時の避難方法と避難場所の確認
日頃から家族で避難方法や避難場所の話し合いを行っておきましょう。地震大国日本、いつ災害が起きるかはわかりません。
子供がパソコンや携帯を使えるようであれば、110番や119番通報と同じような感覚で、災害伝言掲示板や災害伝言ダイヤルの使い方もおしえておくと万一の時に役立ちます。
まずは5分から練習することが大事
子供にとって初めての留守番は意外に負荷がかかるものです。また、大人の想定を超えた行動がとれてしまうのも子供ならでは。
まずは5分から始め、一緒に決めたルールを守ろうとしているか?見落としていることがないか?など、年齢に左右されず、子供の様子を観察しながら留守番の練習を行うことをお勧めします。
以上が留守番のポイントです。
これを基本としつつ、子供に相談して、子供にも提案してもらいながら子供の留守番に対する意識を高めるひと手間が大事です。子供の特性に合わせたカスタマイズルールをつくりましょう。
長期休みの長時間の留守番を想定しているなら。
最後に、留守番をするにあたり親が事前に手を打っておくべきこを整理しましょう。
小学生がお留守番をする上で親が出来ること
留守番をさせても大丈夫かは、子供の性格によっても違います。このため、留守番をさせるにあたり、子供にとって安心安全な環境を考えるのは親としての務めだといえます。
そこで、留守番本番までに親が配慮すべきポイントは下記の5点です。
- 極力お留守番をしなくても良い環境を考える
- 防犯の重要性を教える
- 子供の性格や様子を見て始める時期を決める
- できる限りの防犯対策をする
- 過剰に心配しない、子どもの力を信じる
詳しくみていきましょう。
・極力お留守番をしなくても良い環境を考える
どうしても1人で自宅に置いておくことが不安だという場合は、送迎付きの習い事を探してみるのもアリです。
民間の学童は近年、送迎付きの習い事教室のようなサービスになりつつあります。軽食も用意してくれるところもあります。安心に投資したいという方は、子供も親の帰りを待つ間に技術や知識も身につきます。
ただし、お値段も張るので、子供の意見も尊重した上で、決める前には体験レッスンなどに参加し、継続できそうかどうかを確認したほうが良いと思います。
・防犯の重要性を教える
やみくもに不安になることはないかと思うのですが、うちは大丈夫だと過信するのも、犯罪が多様化している昨今、危険だと思います。
取り返しのつかない結果につながらないためにも、親も防犯の重要性を再認識した上で、口うるさいと言われても子供に教え込みましょう。
・子供の性格や様子を見て始める時期を決める
最初は5分くらいから、声をかけ、子供には留守番をするという意識をもって練習に挑みましょう。実際に体験してみると、気付かなかった点が浮き彫りになり、自分の子供にあった強化すべきポイントが見えてきます。
緊急事態の場合の対処法の理解、ルール内容の理解が出来、遂行できるというところまでいけば、開始しても大丈夫だと思います。
・できる限りの防犯対策をする
近年は防犯に関するアイテムも市場に出回るようになりました。玄関先や部屋に取りつけ、リアルタイムで様子がうかがえるWebカメラも以前より安価となっております。それらも利用し、出来る限りの防犯対策を取っておけば、互いの安心につながりますね。
・過剰に心配しない、子どもの力を信じる
子供への心配は留守番に限らず、ずっとついてくるもの。留守番の必要性、防犯の重要性がしっかり理解できていれば、子供自ら危険な状況の中へ飛び込むこともありません。ルールを守り通せることも子供にとっては自信につながっていきます。
子供を囲っておくことばかりでなく、子供の持てる力を信じながら配慮ある環境の中でリリースすることも、子供を成長させるきっかけだと思います。
【まとめ】小学生の留守番はいつから?
小学生の留守番の開始について、安全面に考慮した上での適切な年齢を記すものはありません。いつから?というより、防犯面をしっかり理解できているか?で判断すべきだと言えますね。
最後におさらいです。
子供の安全を考えた上での留守番のポイントは3つ
- 大切なのは防犯の重要性(6つのケース)を知ること
- 安全に過ごすための5つのルールへの理解
- まずは5分から練習することが大事
小学生が留守番する上で親ができる事
- 極力お留守番をしなくても良い環境を考える
- 防犯の重要性を教える
- 子供の性格や様子を見て始める時期を決める
- できる限りの防犯対策をする
- 過剰に心配しない、子どもの力を信じる
留守番を一概に良し悪しで判断することはできません。なぜならば、今の日本の社会事情が背景にある限り、やむを得ない状況が発生するからです。この状況を踏まえ、子供には置かれている状況をしっかり認知させ、状況に伴った行動がとれるように教えていくことが大切ですね。
忙しさで目の前のことに囚われがちな現代、環境に適した行動とはどういうものなのか?を親子で話し合えるのは、とても有意義な意味のある時間だと思いますよ。
<子供の留守番特集!>
21歳(長男)と19歳(長女)の2児の母。ワーキングマザーの歴史を着々と刻む会社員。児童心理学をベースに独自の子育てを貫いた結果、子どもは二人揃ってアーティストの道に。ファミリー揃って、『考える人』生活を送っています。