子供 言葉 遅い

はやはや

こんにちは、はやです。産休前は子どもの言葉に関するお仕事をしていました。

子どもがお母さん(お父さん)と話しているとき、園のお友達と話しているとき、ふと気が付いて不安になることありませんか。

「あれ、うちの子、ことばが遅い……?」

子どもの発達のことっていったん気になってしまうと、なかなか不安はぬぐえないですよね。特に言葉に関しては、日常のコミュニケーション場面で如実に表われるので、より不安になりやすいかと思います。

  • 「どうしてうちの子はことばが遅いの?」
  • 「このままで大丈夫なの?」
  • 「どうすればことばは伸びるの?」

仕事上、私はお母さんお父さんたちから「ことばの遅れ」についてのご相談を受けてきました。

その経験や知識から、言葉が遅い原因や、言葉が遅いと不安になったらすぐにするべきことなどをご紹介します。この記事を読めば、言葉の遅れに気付いた時、第一に何をしたらいいかがわかります


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何歳でどれくらい話せればいいの?

ことばの遅れについてお伝えする前に、まずは基準となる発達の順序について概要をお伝えします。

10ヶ月~1歳頃

  • 周囲の言葉を理解して行動するようになる
  • 「マンマ」「あんまんあん(アンパンマン)」など、ことばが出始める(初語)

1歳半

  • ことばの数が爆発的に増加。物の名前を大人にたずねるようになる
  • 二語文(わんわん いた)を話す

2歳

  • 使える助詞(~で、~に、など)の種類が増え始める
  • 徐々に過去の話をできるようになる(保育園出会った話や、友達と遊んだ話など)
  • 多語文(さきちゃん うみに いったよ)を話す
  • 絵本で知っている言葉を指さして言えるようになる

3歳

  • 絵本を見て、想像したことを話す

4歳

  • 複数の出来事を組み合わせて話す
  • 発音が整い始める(完成はまだ)

5歳

  • 夢など、現実とは違う話しを出来るようになる

6歳

  • ほぼ正しい発音ができる

もちろんこれは基準でしかなく、ゆっくりと習得していく子もたくさんいます

「言葉の遅れ」ってどんな状態?

大まかな発達の基準は分かりました。では、「ことばの遅れ」って一言で簡単に言うけれど、いったいどんな状態なんでしょう?

  • ことばが全く話せない
  • 単語は出るけど、文としてつながらない
  • お喋りはたくさんする!でも支離滅裂で何を言っているのかわからない
  • 発音が悪くて何と言っているのかわからない

などなど、その子によって様々です。それでは、1つずつみていきましょう。

言葉が全く話せない、話せる語彙が少ない

産まれて初めて話す意味のあることばを初語といいます。10ヶ月~1歳頃の間に初語が出ると言われていますが、待てどもことばが出ず、身振りなどの他の手段でコミュニケーションを取ろうとすることも。

また、意味のあることばをいくつか言えたとしても、2つ・3つのみでそれ以上増える様子がないなど、語彙の数が少ない場合も多いです。

単語は出るけど、文としてつながらない

1歳半ごろから、2語文(わんわん いた)が話せるようになるとされています。しかし、文にならず、単語のみでの会話しか出来ないなんていう場合もあります。

言葉は話せる!でも会話がなりたたない

話していて、ことばは話すけど会話が成り立たないという場合もあります。抽象的な表現が理解できなかったり、皮肉などの言外の意味を読み取れないなんてことも。

発音が悪い

  • 「か行」が「た行」になる(あかい→あたい、たいこ→たいと)
  • 「ら行」が「だ行」になる(ラッパ→ダッパ)

他にも、発音の悪さに一貫性がない場合もあります。お母さんお父さんの不安以外に、保育士さんや親せきなど、家族以外の人から指摘されて気付くことが多いです。

どんなにお子さんの発音が悪くとも、結構聞きとれているお母さんが多いです。お子さんのおしゃべりに耳が慣れているためかとは思いますが、「お母さんってすごい!」といつも思います。

はやはや

だけどその分、子どもの発音の悪さに気付きにくいなんてことも……


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なぜ!?子供の言葉が遅い5つの原因

そこで気になるのが、言葉の遅れの原因です。

「両親の関わり方が原因では……」

と思われがちですが、それ以前に、ことばが発達する為の基盤が整っていないと伸びません。基盤に問題があった場合、次のような形で「言葉の発達の遅れ」として現れます。

  1. 発声・口腔器官の運動機能の問題
    ことばを発するのに必要なのは発声・口腔器官が問題なく動かせることが重要です。麻痺がある場合には、ことばを発することに困難があるかもしれません。
  2. 聴覚障害
    ことばは耳から音で聞いてインプットします。それが出来ない場合には、補聴器や人工内耳などで音を補う必要があります。
  3. 相手とのやりとりの困難さ
    コミュニケーションに困難さがあると、ことばを使って伝えるということがより難しくなります。自閉症の場合、コミュニケーションに苦手さがあります。
  4. ものごとを認識して、ことばで表現する認知能力
  5. 純粋に、「ことばの発達」のみの遅れ

不安を抱えないで、今すぐ専門家に相談を

ことばの遅れに気付いた時、「関わり方を変えたら改善するかも。あと数カ月様子見てみよう……」

ちょっと待った!私は声を大にして伝えたい……。

まずは専門家に相談を!!

ことばの遅れを放置し、言語の発達に最適な時期を逃してしまうと、適正な機能が獲得できなくなると言われています。

原因を早くつきとめるには、専門家にみてもらうことが重要です。なぜなら、ことばの遅れの原因が何なのかをはっきりさせることは、決して容易ではないからです。

また、専門家に相談してほしい理由としては、原因を究明するためだけではありません。専門家は子どもを観察し、家での様子や両親の不安を聞き、評価をします。そうしたうえで、

  • (ことばの発達に問題がなかった場合)不安を解消してくれる
  • 適切な対処をしてくれる
  • 家庭で出来る事など、その子に合った関わり方を一緒に考えてくれ、アドバイスをもらえる

しっかりと子どものことをみてくれる専門家に相談することで、適切な評価を受けて、漠然と両親が抱えている不安が形になることかもしれません。

お母さんたちが子どもの発達で思い悩んでいた事が、「この子の年齢としてはまだ出来なくても大丈夫ですよ、様子をみていきましょう」というふうに言われることは少なくありません。「専門家」と言うとなんだかハードルが高いように思われますが、まずは「話をきいてもらおう」という気持ちで、相談してみてください。

どこに相談に行けばいいの?

子供 言葉 遅れ

専門家に相談することが大事、ということはわかりました。では、専門家にたどり着くために誰に相談すれば良いでしょうか。入り口としては、おおまかに5つあります。

  • 乳幼児健診
  • 地域子育て支援センター
  • かかりつけの小児科
  • その他、各地域の子どもに関して相談できる機関
  • 耳鼻科、発達相談可能な小児科など、専門機関に直接行く

詳しくみてみましょう。

乳幼児健診

各地域で実施している健診では、診察や保健師さんに相談することが出来ます。提出する問診の記入欄に、ことばに関する項目もあることでしょう。

かかりつけの小児科

いつも通院している小児科に相談し、適切な機関を紹介してもらうことも。

その他、各地域の子どもに関して相談できる機関

地域子育て支援センター、保育園や幼稚園など、子どもにかかわる機関に相談することもできます。もちろん、園の先生や保健師さんも子どもと関わるプロフェッショナルなので、アドバイスをもらうことも出来るかも知れません。

耳鼻科、発達相談可能な小児科など、専門機関に直接行く

他には、専門機関に直接問い合わせて受診する方法もあります。聴覚障害であれば耳鼻科、自閉症であれば専門の小児科など、予約が必要な場合が多いので、まずは電話で問い合わせるといいでしょう。

私の経験上、だいたいの専門機関は混雑していて、すぐに予約というのは難しいところが多いように感じています。近年、発達障害の知名度が上がり、子どもの発達の相談をするお父さんお母さんが増えています。そのことにより専門機関の予約がすぐにはとれず、中には、半年待ちというところも……。

まずは周囲に相談し、専門機関に予約を入れる場合には、できるだけ早く予約をしましょう。

はやはや

予約したものの、受診待ちをしている間に子どものことばが伸びて不安が解消した、なんてこともありますよ


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家庭でもできる!言葉を伸ばす関わり方

さて、ここまで読んで、こう思われたかもしれません。

「じゃあ、私たちが家庭でできることはないの!?」

もちろんそんなことはありません。ことばの発達を促すのはやはり環境によるものが大きいです。今日からできる5つの簡単な関わり方をご紹介します。

  • 接し方の工夫~インリアルアプローチ~
  • 絵本を読み、語彙を増やす
  • 言葉を使う、コミュニケーションをとる意欲を育てる
  • 言葉の理解を育てる「それとって」「パパにこれ持って行って」ではなく「ティッシュとって」「パパにしょうゆ持って行って」
  • 正しい発音を自然に聞かせる

詳細は以下の通りです。

接し方の工夫~インリアルアプローチ~

インリアルアプローチとは、子どもと大人が相互に関わり合うことで、コミュニケーションや学習を促進する関わり方です。子どもと関わるとき、一緒に遊ぶときに以下の7つを心がけることで、ことばの発達を促しましょう。

  • ミラリング:子どもの行動をそのまま 真似る
  • モニタリング:こどもの音声やことばをそのまま真似る
  • パラレルトーク:子どもの行動や気持ちをことばにする(「眠いねー」)
  • セルフトーク:大人自身の行動や気持ちをことばにする(「楽しいね」)
  • リフレクティング:こどもの言い誤りを正しく言い直して聞かせる(否定はせず、さりげなく)
  • エキスパンション:子どものことばを意味的、文法的に広げる(「こうえんいく!」→「今日は公園に行こうね」)
  • モデリング:子どもに新しいことばのモデルを示す

絵本を読み、語彙を増やす

絵本は、子どもの世界を広げてくれます。最初から最後まで全部を読む必要はありません。子どもが気に入っているフレーズがあればくり返し読み、ことばや絵に興味を持つように促しましょう。

言葉を使う、コミュニケーションをとる意欲を育てる

出来たことはほめる、子どもが何を言っているかわからなくても手を止めて聞いてあげるなど、子どもが話したいと思えるようなかかわりをしましょう。

家事や仕事で忙しく、なかなか子どもとゆっくり関わる時間が取れないというお母さんお父さんは多いかも知れません。食後の5分、お風呂での10分など、短くて良いので、子どもの話を聞く時間をつくりましょう。

言葉の理解を育てる

ことばは、理解した上で話せるようになります。語彙を増やしたり、文法的に理解できるようになるように、「ことばの引き出し」を日常生活のなかで増やしましょう。例えば

「それとって」→「ティッシュとって」
「パパにこれ持って行って」→「パパにしょうゆを持って行って」

私たちは普段、「これ」「あれ」「それ」など、ことばをついつい省略しがちです。そこを意識的にことばを使い聞かせる事で、インプットするように目指しましょう。

正しい発音を自然に聞かせる

発音の訓練を受けているのではない限り、正しい発音に言い直させる必要はありません。例えば、

  • 「たぬきたわいい」と言われて、「ほんとだ、たぬきかわいいね」

というように、正しい発音を会話の中でさりげなく聞かせてあげてください。

子供の言葉が遅いことの将来への影響

子供 言葉 遅い 将来 影響

ことばが遅いことが何か、将来に影響があるのか。気になるところですよね。これがすべてではないですが、いくつかこういう可能性がある、ということで例をいくつかご紹介します。

  • 発音の悪いまま大人になる
  • 語彙が少なさで、仕事上で不都合が出る
  • 国語だけじゃない!他の科目の成績にも

詳細は以下の通りです。

発音の悪いまま大人になる

発音は、自然に良くなる子もいますが、訓練が必要な場合がほとんどです。発音が悪いまま大人になった場合、大人になってから改善させることは、子どものうちに改善させるよりも困難です。

仕事上で不都合が出る

語彙の少なさにより、ビジネスシーンで適切なことばが使えないなどの弊害があることが考えられます。理解して実際に扱える語彙というのは、幼少期からの積み重ねです。

国語だけじゃない!他の科目の成績にも

ことば、というと国語の成績だけに影響があるように思われがちですが、実は、他の科目にも影響があります。小学生低学年のうちは、テストの問題は簡単ですが、学年が上がるにつれ、文章を正しく理解しないと解けない問題が多くなっていきます。

私が仕事で体験した「言葉の遅れ」

子供 言葉 遅い
業務上、私は難聴のお子さんと関わることが多いです。そこで難聴に伴うことばの遅れに関して、体験した例を1つ。

お話は単語だけ。文で話すことがなかったお子さんが、ある日補聴器を使い始めました。そうすると、両親のことばを急に模倣し始め、そのうちに上手に文でお話し出来るようになり、とってもおしゃべりな子になりました。

他にも、なかなか難聴が発覚せずに、十分に聞こえているとはいえない状態で過ごしていたお子さんが、語彙を増やすのにとても苦労している、という場面もありました…。

まとめ:子供の言葉が遅い場合の原因と対処法

子どものことばの遅れの原因は、親のかかわり方を疑う前に、5つの可能性を疑いましょう。

  1. 発声・口腔器官の運動機能の問題
  2. 聴覚障害
  3. 相手とのやりとりの困難さ
  4. ものごとを認識して、ことばで表現する認知能力
  5. 純粋に、「ことばの発達」のみの遅れ

そして、まずすることは「専門家に相談すること!

そうした上で、家庭でできることは5つ

  1. 接し方の工夫~インリアルアプローチ~
  2. 絵本を読み、語彙を増やす
  3. ことばを使う、コミュニケーションをとる意欲を育てる:ほめて伸ばす!
  4. ことばの理解を育てる:ことばにして伝える
  5. 正しい発音を自然に聞かせる

ことばの遅れに気付いた時、先行きが不安になるかもしれません。そういうときは、きちんと専門家に相談し、しかるべき対処法を教えてもらうことで、不安は軽減されるかと思います。家庭で出来る関わり方の工夫も並行して行えばいいのではないかな、と思います。


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